材料・設備編

1 木をよく知り、適材適所に使おう

住宅の材料で、最も多く使われるのが、木材。木の性質をよく知っておこう。一般に、土台はヒノキ、柱はスギ、梁はマツ、などが知られるが、地方の気候風土によっても異なる。また、すべての部位を原木にするのはコスト高。部位によっては木質建材で十分なので、集成材や合板を効果的に使おう。

2 屋根と外壁で家のイメージは決まる

外壁は風雨や暑さ寒さ、騒音などから家を守る。耐候性、耐水性、遮音性、断熱性、耐久性など、多くの性能が求められる。少し前まではモルタル吹き付け仕上げが一般的だったが、最近ではサイディングボード張りも最近は人気。家のイメージが決まってくるだけに、化粧スタイルやストーンのテクスチャーを貼り付けたものなど、じつに多彩。コスト面とデザイン面のバランスをとりたい。一方、屋根材はそれほどのバリエーションはなく、瓦かストレートが多い。形状は、気候風土にもよるが、切妻か方形、あるいは陸屋根が一般的。屋根と外壁は、デザイン的なバランスに配慮して、形状・材質を選びたい。

3 内部仕上げ材選びのポイント

床材では、フローリングが人気だ。ほとんどが複合フローリングだが、種類も多い。特長を知って目的にあったものを選ぶ。カーペットはダニが付きやすいので敬遠されるが、肌ざわりのよさは捨てがたい。防ダニ加工がしてあって、洗浄できるものがよい。タイルは浴室だけでなく、壁や床などに効果的に使う。とくにコルクタイルは、自然素材で足腰への負担も軽く、キッチンには最適。最も大きな面積を占める壁の壁装材は、汚れやすい場所には汚れを拭き取りやすい素材を選ぶのが基本。

4 開口部の材料は目的に合わせて選ぶ

サッシはアルミが主流だが、木製とアルミ製を組み合わせたインテリア性の高い商品も登場している。
ガラスは、遮光性・断熱性・防音性・気密性など、用途に応じた種類のものを選ぶようにする。とくに防犯ガラスは、レベル3以上のものを選びたい。ただし、すべての場所を防犯仕様にする必要はない。
周辺条件や建物の配置などを考慮して、侵入をあきらめさせる構えにすることが大事。

5 キッチンは「火気を使用する室」ではなくなる?

40年前、日本の住宅革命はキッチンから始まった。人研ぎ(じんとぎ)と言われたコンクリート製の流し台は、もはや知らない人のほうが多いだろう。最近のキッチンユニットは、主婦がワクワクするような豪華さだ。ただし、高さ調節は忘れずに。また、左右の幅が長すぎても、ムダな動きを要する。
キッチンを快適な部屋にするためには、明かり取りや風通しのための開口部も重要。ガスレンジの周囲は不燃材料で覆い、または拭き取りやすい素材にするのが常識だったが、火が出ず、燃焼ガスも発生しないIHクッキングヒーターの登場で、時代は大きく変わるかもしれない。

6 これからの住宅設備を考える

キッチン、トイレ、洗面所、浴室など水まわりの給湯(暖房・乾燥を含む)設備は、大きく様変わりしている。もともと日本の電気は、明かりのための熱源として立ち上がったため、100Vが当たり前のことと思っていた。だが、200Vにすれば、電気は調理や給湯のための熱源としても使える。年々、新築の際にオール電化にする家も増えている。一方で、“煮る・焼く”は電気でいいが、高火力で一気に調理する“炒める”はガスでないとダメという人もいる。しばらくは、いろいろな熱源が併用される時代が続くと思われるが、オール電化にしなくても、『200V単相三線式にする』、『漏電遮断器を設置する』、の2点は新築の際にぜひやっておきたい。また、住宅設備は、家の「付属品」ではなく、反対に、家が住宅設備の「容れ物」だ、くらいの考えをもとう。家は、将来住宅設備を変更する場合を考慮した構造躯体にすることが必要だからだ。

引用:「家づくりの基礎知識」(監修:中村義平二 発行:建築資料研究社)